宅建試験の本当の難易度は?合格に必要な勉強時間は300時間

合格するために必要な時間は最低300時間

宅建試験に合格するための必要な勉強時間は300時間と言われています。

資格の学校TACの平成28年度の合格体験記で、合格者の平均勉強時間は423時間との記述がありました。

この423時間には授業時間が含みますので、300時間くらいは自習で問題集を解いたりテキストを読み込んだりする時間が必要になるわけです。

といっても、423時間は合格者の平均勉強時間ですので、100時間で受かる方もいれば1000時間勉強して受かった方もいました。

宅犬

勉強方法を間違えずに、本試験に出るところを重点的に学習を進めていけば100〜200時間で合格は可能でしょう。

難易度的には簿記2級と同じくらい

宅建試験に合格するために必要な最低勉強時間は300時間ですが、同じくらいの勉強時間を必要とする資格に簿記2級がございます。

目安として、難易度が高い順番に他の資格を掲載しておきます。

難易度が高い順番

  1. 司法書士
  2. 社労士
  3. 行政書士、マンション管理士
  4. 宅建、簿記2級
  5. ファイナンシャルプランナー(FP)2級
  6. 管理業主任者
  7. 簿記3級
参考 宅建の難易度は?他の資格と比較しよう取得できませんでした

宅建の合格率は16%前後、36点以上取れば合格できる

ここ10年の宅建試験の合格率と合格点の推移です。

実施年度受験者数合格者数合格率合格点
2017209,35432,64415.60%35点
2016198,46330,58915.40%35点
2015194,92630,02815.40%31点
2014192,02933,67017.50%32点
2013186,30428,47015.30%33点
2012191,16932,00016.70%33点
2011188,57230,39116.10%36点
2010186,54228,31115.20%36点
2009195,51534,91817.90%33点
2008209,41533,94616.20%33点

合格点は31〜36点と幅がありますが、合格率は16%前後と比較的安定しております。

このことから絶対的な合格点が決まっていなく、上位16%以内に入ること合格条件であるという相対評価の試験であるといえるでしょう。

宅建試験は本気で勉強していない人も多い?

宅建は毎年4〜5万人が受験をしない

以下の表は、宅建試験に受験申込みをした人と、実際に受験をした人の数を示しています。

実施年度申込者数受験者数
2017258,811209,354
2016245,742198,463
2015243,199194,926
2014238,343192,029
2013234,586186,304

このように宅建は毎年20万人以上の方が申し込みをしますが5人に1人が受験すらしません

仕事で忙しいという場合もありますでしょうが、多くの方は勉強が進んでいないという理由で受験すらしていないのが現状です。

では、本気で勉強している人の実質的な合格率はどれくらいでしょうか?

参考になる数値が登録講習者の宅建試験の合格率です。

登録講習者の合格率は約5%高い

登録講習とは

登録講習とは、宅建業者(不動産屋など)に勤めている人が受けられる授業で、講習を修了すると5問免除を受けられるというものです。

講習を受けるだけで5問正解したと同じ状態になれるため宅建業者にお勤めの方は受講することが多いですね。

そんな登録講習者の合格率は全体の合格率より約5%高いです。

実施年度合格者数合格率登録講習者の合格率
201732,64415.60%19.9%
201630,58915.40%20.0%
201530,02815.40%20.2%
201433,67017.50%24.9%
201328,47015.30%21.0%
5問免除されてるから受かりやすいのは当たり前なんじゃないの?

トチ

宅犬

登録講習で免除になる問題は比較的やさしめの問題がおおいため、そこまで有利に働きません

実際に平成29年度宅建試験では、免除された問題が簡単であったため差がそれほど生じていません。

登録講習者の合格率が、勉強している人の実質の合格率である

登録講習を受けるくらい「業務で必要な人」「本気の人の合格率」と思っていただくとよいでしょう。

会社からの命令で嫌々勉強している人も多いでしょうが、仕事で必要であるため、一般的な受験生より本気度は高いのは確かです。

ですので、勉強していれば20%の確率で受かるわけです。

独学・通信・スクールの合格率

以下、各学習手段による合格率の推定です

表の引用:学習手段 独学、通信、スクールの比較について | 宅建みやざき塾

独学・通信教材での合格者には厳しい数値となっております。

教材の良し悪しという点ではなくて「勉強を一人で継続する」というのが難しいといった印象です。

スクールの活用の合格者が多い主な理由は

  • 学校に強制的に行くことで学習をせざるを得ないという環境の力
  • 周りに仲間がいるため切磋琢磨できる
  • 質問がすぐにできる

といったところでしょうか。

実際に私は大手の某資格の学校に勤務していますが推定合格率は35〜40%に違和感がありません

スクールの活用するには時間とお金がかかりますが、確実に合格されたい方スクールを利用をされたほうが良いでしょう。

また、自習室を開放しているスクールも多いため「家では勉強できない」といった方が自習室も使えるという点でスクールでの受講を検討しても良いでしょう。

確実に合格したいならスクールを活用、時間がないなら通信を

宅建は戦略を持って勉強すれば短期間で独学が十分に可能な試験です。

しかし、あなたが大学受験以来勉強をしたことがないといった初学者の場合、合格率が8〜10%になることを覚悟してください。

このブログでは様々な方の合格体験記・不合格体験記を載せています。

そして1回目の試験は独学で勉強して不合格、2回目はスクール・通信講座を利用して合格されたという方が多いのが宅建試験の現状です。

お金と時間が多少かかっても1回目で合格すれば、来年は数百時間の勉強をしなくてよくなります。

通えるならスクールを活用、通う暇がない通学できる場所がないという場合は通信を利用しましょう。